短期前払費用の特例の活用と盲点

こんにちは

税理士の鎌原です。

法人の決算を迎え、かなり利益が出たなというときにどういう風に感じるでしょうか。

会社を経営していくためにはこの利益を少しでも残しておきたいと思うのが社長の心理ではないかと思います。

インターネットで節税について調べてみると、いろいろな方法が紹介されていますが、その中でも短期前払費用の特例の活用という方法はかなりメジャーな対策のひとつではないでしょうか。

短期前払費用の活用とは

1年以内の短期前払費用について収益との厳密な期間対応をせずに、その支払時点で損金算入を認めるというものであり、企業会計上の重要性の原則に基づく経理処理を税務上も認めるというものです。

簡単に言い換えると、本来なら費用を前払いすると来期の経費になってしまいますが、1年以内のものなら払ったときに全部経費にしていいですよという特例です。

例えば、決算直前に家賃を1年分前払いしてしまうとか、保険料を1年分前払いしてしまうなどといったものが挙げられます。

よく知られる注意点としては毎年継続しなければならないことや、金額に重要性がない場合に限られている(多額ではない)ことなどがあります。

また、等質等量のサービスでないといけないので、税理士の決算料や広告費などは対象となりません。

意外と盲点となるのは支払った日から1年以内に役務の提供を受けるものであることという条件です。

これは例えば3月決算の会社が4月から翌年3月までの家賃を2月20日に支払ったとします。支払った日は2月20日なので1年以内に役務の提供を受けるものとは2月19日までの家賃の支払いのことです。しかし、3月までの家賃を支払っているので、この場合短期前払費用の特例の対象とならないということなのです。同じ期間の家賃を年払いするなら、なるべく決算日ギリギリの日で支払う必要があります。(実は3月31日に支払っても1日越えていますが、数日なら超えても実務上は認められています。)

もうひとつ盲点があります。

それは収益の計上と対応させる必要があるものについては対象とならないということです。

例えば社宅家賃を年払いしたような場合を想定してください。

社宅の家賃は事務所の家賃と同じようなものだと思うかも知れませんが、少額とはいえ社宅には家賃収入が発生します。つまり収益の計上と対応させる必要があるものということになり社宅家賃の年払いは短期前払費用の特例が適用できないのです。

社宅家賃の前払いで節税しないように十分に注意してください。

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